- 胸部レントゲン検査
- AI読影支援システムを導入しています
- 胸部レントゲン検査で「要精査」となった場合
- 結核や肺がんを見逃さないために
- 胸部CT検査でわかること
- 当院でCT検査が受けられます
- CT検査の特徴
胸部レントゲン検査
胸部レントゲン検査は、背部からX線を照射して胸の画像を取得し、肺や心臓、大動脈などに異常がないかを調べる検査です。
胸の画像は、「影絵」のようなモノクロの平面写真で、いろいろな臓器の集合体による影の重なりから疑わしい部分を確認します。
胸部レントゲン検査は、胸部に腫瘤や影が無いか、心臓が肥大していないかなどを調べ、少しでも異常と疑われる場合は「要精査」の判断となります。
胸部レントゲン検査で、異常がみとめられた中で、肺がんなどの重篤な疾患が見つかったケースは全体の数%程度ではありますが、検査で異常がみられたら速やかにCTによる精密検査を受けましょう。
AI読影支援システムを導入しています
当院では異常陰影検出の精度向上のため、LPIXEL社のEIRL Chest Screeningを導入しています。医師単独で読影した場合と比べ、AI読影支援システムを用いて読影した場合には、専門医で11.1%、経験5年未満の非専門医で15.5%の感度が上がると報告されています。健康診断を含めて、当院での胸部レントゲン検査はすべて医師の読影に加えて、AI読影支援システムを併用しています。
1)浸潤影および結節影がある症例
2)右肺に無気肺がある症例
3)間質性陰影が広がっている症例
胸部レントゲン検査で「要精査」となった場合
健康診断などで受ける胸部レントゲン検査の結果、「要精査」の結果が出た方は、早めに胸部CT検査を受けましょう。胸部の画像を撮影すると、血管や肋骨、さまざまな臓器が重なることで影が濃く写ることがあります。そのため、胸部レントゲン検査で精密検査が必要との結果を受け、CT検査を行った多くの方は特に異常が見つかりません。「要精査」の結果を受けて不安な気持ちを抱えるかたも多くいらっしゃるかと思いますが、安心して速やかにCT検査が受けられる医療機関を受診ましょう。
CT検査は、10秒程度の短時間で撮影が行えます。MRI検査は15~30分程度かかるのに比べてCT検査は短時間で一度に広範囲の撮影が可能なので、検査を受ける患者様の負担も抑えられます。ペースメーカーを装着していても安心して検査が受けられます。
また、近年では医療技術の向上によって被ばくを低減させることで、体へのダメージが無く安全性の高い検査が受けられます。
結核や肺がんを見逃さないために
胸部レントゲン検査で、精密検査が必要と判断されてもほとんどの場合、CT検査を受けても特に心配な所見は見つからないことがほとんどですが、稀に結核や肺がんなどの重篤な病気が見つかることがあります。CT検査は、ミリ単位で肺の評価を正確に行うことができます。胸部レントゲン検査では、わかりにくい肺の深部も細かく確認することができます。結核や肺がんをはじめとするすべての病気は、早期に見つけることができれば体への負担の少ない治療で済ませることができます。自覚症状が乏しい早期の肺がんをはじめとした病気の早期発見のためにも、なるべく速やかにCT検査を受けましょう。
胸部CT検査でわかること
胸部CT検査は、数mmの細かい断面図から肺の画像を確認して、初期の肺がん、肺結核、肺気腫、気胸、肺炎などの病変を見つけることができます。
胸部レントゲン検査で、「要精査」の結果が出たら、保険診療でCT検査が受けられます。3割負担の場合、約4,000円ほどで検査が受けられます。CT検査を受けることを迷われている方は、早めにご相談ください。
当院でCT検査が受けられます
日本のクリニックでは、CT検査機器を導入しているクリニックはほとんどありません。そのためCT検査機器が無いクリニックで受けた胸部レントゲン検査の結果、「要精査」となった場合、以下の対応が必要となります。
- クリニックから総合病院へ紹介状を書いてもらい、後日、総合病院で検査を行う
- 総合病院での検査結果がクリニックに郵送されたら、後日にクリニックへ結果を聞きに行く
胸部レントゲン検査で「要精査」との診断結果を受けて不安な中、精密検査を受けるためにクリニックを受診してから結果を聞くまで複数回の受診が必要となることが多いです。特に、仕事や家事、育児などで忙しい方にとっては、不便に感じたり受診するタイミングが遅れることで病気の発見が遅れることにつながります。CT検査機器が導入されているクリニックなら、受診当日にCTによる撮影を行うことができます。当院で行ったCT画像は、東京慈恵会医科大学付属病院放射線科と連携して、放射線専門医に精密な読影をしてもらいます。総合病院でCTを行うのと、同じレベルの検査結果をお渡しします。1週間前後で検査結果が戻ってくるので、クリニックで画像を見ながらの説明でも、オンライン診察や電話診察もしくは電子メールなど情報通信機器を用いた結果説明も可能です。
CT検査の特徴
当院は、医師の診察の後に放射線技師による即日CT検査が可能です。
当院では東京慈恵会医科大学付属病院放射線科と連携し、遠隔読影システムを運用しています。肺や肺以外に肝臓や腎臓、骨など他の全ての臓器についても専門的に画像診断を行っています。撮影した画像は、医師とのダブルチェックにより見落としがないように努めています。1週間後には詳細な読影レポートが完成します。
検査から1週間後に再度来院して頂き直接読影レポートをお渡ししております。遠方からお越しの方は、オンライン診察や電話診察もしくは電子メールなど情報通信機器を用いた結果説明も可能です。
胸部以外にも頭部や腹部のCT検査も可能です。また、緊急性があると判断した場合には、検査当日に内科専門医が読影して結果をお話ししたします。
健康診断などの胸部レントゲン検査で、再検査・要精査となった方は、なるべく早めに当院へご相談ください。速やかな検査と見落としが無い精度の高い読影レポートで、少しでも患者様の不安を解消するように努めています。