当クリニックでは、今月からインフルエンザの診断支援ツールである、AI技術を駆使した機器「nodoca」の使用を開始しています。のどの写真を撮影し、その画像をAIや機械学習技術で解析することで、インフルエンザウイルスの有無を判定します。写真撮影のためにしばらくのどを開けておく必要はありますが、痛みがないため子どもでも安心して検査を受けることができます。ただし、適応年齢は6歳以上となっており、年齢によってはのどをしっかり開けておくことができず、検査できないこともあります。
1.「nodoca」による診断方法
簡単な問診を行い、次に咽頭の写真を撮ります。その画像をAIが分析して、インフルエンザろ胞の特徴と一致するかを数秒で判定し、最終的に総合的な判定がなされます。判定結果は「検出あり」もしくは「検出なし」と表示されます。
2.「nodoca」の優れた特性
- ・非侵襲的な検査:綿棒を使用することなく、のどの写真を撮るだけで済むため、痛みや恐怖を軽減します。
- ・5秒以上のどを開けておく必要がある:検査の際には、しばらくのどを開けた状態で写真を撮影する必要があります。
- ・迅速な結果:AI解析技術により、短時間(約10秒)で結果がでる
- ・高い正確性:nodocaの画像解析技術は、従来のインフルエンザ抗原検査と同等の正確さを持ち、信頼性の高い診断を行います
- ・早期検出:発症12時間以内であっても、従来のインフルエンザ抗原検査キットと比較して高い検出率を示します。
3.「nodoca」による検査の適応
- 適応年齢:6歳以上で使用可能です。大人の方も検査可能です。
- 早期検査:症状が出始めて12時間以内であれば、nodocaを積極的に使用しています。
- 12時間超過時:感度の高い通常の抗原検査を基本としつつも、鼻の検査が困難な方にはnodocaを選択肢としてご提供しています。
4.ご理解いただきたいこと
- 型の判定不可:インフルエンザウイルスの有無は判定可能ですが、A型かB型かの区別はできません。
- 診断精度:精度は100%ではなく、約80%程度ですが、従来の抗原検査と比べても劣ることはありません。
皆様に安心してご利用いただけるよう、最新の技術を取り入れた診断方法で診療を行っていきたいと思います、ご不明点やご心配な点がございましたら、いつでもご相談ください。